私が彼を殺した

  • 2008/05/15(木) 22:42:21

私が彼を殺した (講談社文庫)
私が彼を殺した (講談社文庫)
  • 発売元: 講談社
  • レーベル: 講談社
  • スタジオ: 講談社
  • メーカー: 講談社
  • 価格: ¥ 730
  • 発売日: 2002/03
  • 売上ランキング: 27109
  • おすすめ度 4.0

内容(「BOOK」データベースより)
婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。



『どちらかが彼女を殺した』の続編です。結婚式当日、花婿はバージンロードの上で殺されます。今回の容疑者はそれぞれ、兄妹を超えた愛情を持っていた花嫁の兄、愛した人を容疑者に奪われた男、そして容疑者にもてあそばれた女。それぞれ強い動機をもっていて、しかもそれぞれの独白のようなカタチで話は進みます。

寝る前にちょっと読むつもりが、結局袋とじを破ることになっちゃいました。それぐらいテンポ良かったんだけど、なんだか読んでいて怖くって。確かに被害者は極悪人なんだけど「あいつは殺されて当然だ」的な雰囲気とか、最後に貴弘(花嫁の兄)が指摘するんだけど、美和子(花嫁)は悲劇のヒロインを演じようとしている姿とか、『秘密』と同じ近親相姦ネタとか。読了後の気分は良くなかったなぁー。

前作より難易度が上がったとあるけども、私はこっちの方が簡単でした。ちょっとだけ腑に落ちないところがあるので、それは追記に。だけども、私のような≪推理小説≫初心者には理想的なテキストでした。

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どちらかが彼女を殺した

  • 2008/05/12(月) 15:07:25

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
  • 発売元: 講談社
  • レーベル: 講談社
  • スタジオ: 講談社
  • メーカー: 講談社
  • 価格: ¥ 620
  • 発売日: 1999/05
  • 売上ランキング: 3960
  • おすすめ度 4.0

内容(「BOOK」データベースより)
最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。


オモロかったー。読者は著者がフェアに私達に示してくれた証拠とヒントを元に、犯人を男と女のどちらかと特定する。加賀刑事と被害者の兄とのスリリングな駆け引きや、ラストでの二転三転する話、、、、と終始頭はフル回転。犯人を特定する根拠は非常にシンプルだけど、それに至るまでが頭がイタイ。けど、おもしろかった。

証拠は弱いという意見もあるようですが、私は論理的で納得しましたよ。大掛かりな宙を舞う系トリックなんかよりも、非常にシンプルで、小さなものを積み上げていくあの感じが快感でした。笑

コンパクトな話で、そして無駄の無い文体。「推理」に特化したがゆえの面白さ。潔くてカッコイイ。

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蝉しぐれ

  • 2008/05/10(土) 18:37:57

蝉しぐれ
蝉しぐれ
  • 発売元: 文芸春秋
  • レーベル: 文芸春秋
  • スタジオ: 文芸春秋
  • メーカー: 文芸春秋
  • 価格: ¥ 660
  • 発売日: 1991/07
  • 売上ランキング: 4093
  • おすすめ度 5.0

内容(「BOOK」データベースより)
清流とゆたかな木立にかこまれた城下組屋敷。普請組跡とり牧文四郎は剣の修業に余念ない。淡い恋、友情、そして非運と忍苦。苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士の姿を、精気溢れる文章で描きだす待望久しい長篇傑作!


一青窈のかざぐるまを改めて聞くと、本当にこの世界観を表現しているなぁ、、、としみじみしちゃいます。そして読み終わってブックカバーをはずしてみると、この表紙があのシーンだったのかしら、と再びジーンと。

時代小説は嫌いじゃないけど積極的に手を伸ばすことがなかった私に彼氏が猛烈プッシュで半ば読ませられたような本でしたが、本当に情感たっぷりでよかったです。

隣に住む幼馴染への淡い恋、かけがえのない友人たち、無念の内にこの世を去らねばならなかった父、そして美しい田園風景。静かに進む作者の筆先もまた良し。

切ない思いを互いに抱えたまますれ違っていく文四郎とふく。最初の蛇に噛まれるシーンや祭りの屋台を一緒に歩く思い出が、最後の章で温かい光に再び包まれるというか。やっぱりすれ違っていくばかりなのに。

男の人はこういう話、好きな人多いですよね。ロマンというより浪漫。

手紙

  • 2008/05/10(土) 18:20:27

手紙 (文春文庫)
手紙 (文春文庫)
  • 発売元: 文藝春秋
  • レーベル: 文藝春秋
  • スタジオ: 文藝春秋
  • メーカー: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 620
  • 発売日: 2006/10
  • 売上ランキング: 3858
  • おすすめ度 4.0

内容(「BOOK」データベースより)
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。


これだけ有名な作品、今更ですが読みました。犯罪加害者にも家族がいる、自分が罪を犯したわけでもないのに差別を受ける、その影の部分に切り込んでいった作品とのことでしたが、、、、私は感動もできなかったし、好きじゃなかったです。

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夢の守り人

  • 2008/05/10(土) 17:56:43

夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)
夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)
  • 発売元: 新潮社
  • レーベル: 新潮社
  • スタジオ: 新潮社
  • メーカー: 新潮社
  • 価格: ¥ 580
  • 発売日: 2007/12
  • 売上ランキング: 741
  • おすすめ度 5.0

内容(「BOOK」データベースより)
人の世界とは別の世界で花をつけ実をむすぶその“花”は、人の夢を必要としていた。一方、この世をはかなんでいる者は、花の世界で、永遠に夢を見つづけることを望んだ。いとしい者を花の夢から助けようと、逆に花のために魂を奪われ、人鬼と化すタンダ。タンダを命をかけて助けようとするトロガイとチャグム、そしてバルサ。人を想う心は輪廻のように循環する。


かなり売れてる守り人シリーズ。文庫最新作をやっとGWに手に取ることができました。児童書ということで読みやすくてサクサク進んでいくんだけども、ちゃんと味わって読みたい、そんな作品です。

このシリーズの魅力は和風ファンタジーであることもなんだけど、主人公が中年女性ってのもありますよね。どっしり構えていて、懐が深くて、結婚せずにいる自分の境遇を時々思い返してみたり、だけど自分の道を粛々と歩んでいくあたり、女用心棒バルサはかっこいいなぁーと本当に思います。

小学生の頃夢中になって読んだ冒険譚、それらをドキドキしながらページをめくっていた懐かしい記憶が呼び覚まされて胸がキューッとなるんだけども、大人が読んでも深みのあるストーリーだし、私もはまっている人の一人です。

今回のお話は夢の世界に咲く花をめぐるもの。若干花と夢の関係が分かり難い印象を受けましたが、独自の世界観は健在。潮の満ち干きのように寄せては返す異世界の描写とか、重なり合うけれども互いに目に見ることはできない世界とか、重複し円環する空間・時間描写で見田先生の『時間の比較社会学』を思い出したのは職業病でしょうかね。

いいな、私も小学生の頃に戻ってドキドキしながらバルサの冒険譚を読みたかったな。放課後友達と図書館にいってお気に入りの本を読んで、サッカークラブが終わる時間に合わせて図書室を出ていた恥ずかしい思い出まで呼び覚ましちゃったよ。笑